うさぎの耳には聴こえるの

分野いろいろ、見たこと感じたことを、あれこれ書いています。なるべく毎日更新。

流行を追いかけるのはとても大変です…だから事前に

ファッションを楽しむ秋がやってきました!今年の色は?流行の形は?
一年で一番、買い物が楽しい季節です。

ところで疑問に思ったことありませんか?
「流行色って誰が決めるの?」

おしゃれ好きな人はもちろん、そうでない人も、おしゃれを楽しんでもらうためのちょっとしたマメ知識です。



実は2年前から決められていました!

流行色が決まって商品が出回るまでのプロセスを紹介します。

 

国際流行色委員会(International Study Commission for Color)にて、各国の代表が流行色の検討を行い、「2年後の服に関する流行色」を10数種類決定し発表します。

 

‪国際流行色委員会は、加盟各国代表の非営利の色彩情報団体(各国1団体ずつ)で構成されており、加盟国でファッションに用いる色を選んでいる。1963年に発足した。

 

発足当初の参加国は、発起国の日本、フランス、スイスに加え、西ドイツ、ベルギー、スペイン、イギリス、イタリア、オランダ、スウェーデン、アメリカの11ヶ国であった。加盟国は変動しており、オーストリア、コロンビア、韓国、チェコ、中国、トルコ、ハンガリーフィンランドポルトガルルーマニアの代表である色彩情報団体も参加していた、もしくは、現在も加盟している。‬

出典:Wikipeda:インターカラー

 

「意図的に決められているのね」

ここで???はてな

「でも、なぜ意図的に決める必要があるの?」

 

それは、色を決めないとファッションだけでなく、インテリアや車や家電製品などの工業製品に至るまで、むやみやたらな色の商品が出回り、大きなムダが発生するからそれを抑えるためと言われております。

 

洋服を例にすると、生地の作成(原糸から織り・染め)から買い付け・製品化まで、市場に出回るまでには年単位の時間を要するわけです。だから

当てずっぽうで作ってたら、会社つぶれちゃうよ!

との理由からなんですね。

 

「ふ〜ん、いろいろな大人の事情もあるのね。それだけ一大産業というわけだ」

 

世界の次は日本の流行色

 

インターカラーの決定を受け日本では色彩動向調査や社会動向などの要素を加味し、おおよそ一年半前に

 

日本流行色協会(JAFCA)が流行色(トレンドカラー)を発表します。

 

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日本の色が決まったらつぎは素材

 

日本での流行色が決まりJAFCAの会員に発信されます。そしておおよそ一年前に各地で糸や服地資材の展示会が開催されます。

 

実は、糸や服地展示会はとても地味ですが大切な部分。形が良くても素材や染め・織りが悪ければ良い商品は出来ません。この選定はきわめて大切な部分なので慎重に選ばれます。

 

ファッショントレンドブックってご存知ですか?


この頃になると合繊メーカーやコンサルタント会社が、日本のファッション動向を分析したレポートが発表されます。イラストデザインされものもあり、ファッション好きの人にはたまらないレポートです。でも商売に直結するネタなので、数万円から数十万円するものも。結構高いのよね。

 

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いよいよ発表

 

さあ、シーズン半年前です。デザイナーのコレクションが行なわれる時期です。

ニューヨーク・パリ・ミラノなどが有名ですね。そして各アパレル企業も展示会を開催します。アパレル企業は大変です。企画段階からですと一年から一年半前も先の商品を考えて動いているわけですから。

 

そしてようやくシーズン到来

 

そして商品が大量生産され、市場に投入されます。長かったですね、ようやく百貨店・小売店・専門店などで商品をお目に出来るわけです。

 

流行色って、世の人々のニーズの結晶じゃないのね!すこしガッカリしてしまいましたか?でもね、ご安心を。流行色を決めたからといって、必ずしもその色の商品が売れるとは限らないのです。

 

まして

 

これだけ情報流通が発達すると

 

予想しなかった突発的な流行もあちらこちらで発生します

 

 

アパレル企業は、いつも頭が痛い、在庫との戦いです

セールをしなければいけない事情も

わかっていただけますよね。

 

 

ある大手企業の担当者は、飲んだ席でボソっと漏らします。

「洋服は定価で買っちゃダメよ〜」と。

 

あはは!そこ本音ですか(笑)

 

流行に乗り、はやく着こなしたい人は当然高く買うけど、本人が楽しめるなら結果として高くついていないのかもしれませんよ…そんな大人の会話で日本酒が進むのでした。