うさぎの耳には聴こえるの

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毎日美容室に通うおばあちゃんのおはなし

男性の4人に1人、女性の2人に1人は90歳以上生きる超高齢化社会。そんな時代に地域・生活に密着している商売は、どのように高齢者を支えていかなければいけないのか。

 

支えると言うのはおこがましいかもしれない。反対に高齢者に支えられるお店とは。お客様の大半が65歳以上、こんな状況だってあり得るのかもしれない。

 

だからこそ「シニアマーケットへのチャレンジ」このことがずっと頭の片隅に残っています。どのようにチャレンジしたら良いのか、具体的には全く見えてはいないのですが、世の中が変わっていくように企業も変わって行かなきゃならないのなら、どうすれば良いのか、いま思案のしどころなのは間違いありませんね。

 

さて今日は、この高齢者さんのお話。私が毎月参加している勉強会・RCAでの一幕です。とても興味深いお話がありましたのでご紹介いたします。

 

勉強会参加者の1人の発表。とある都内の商店街でのお話です。

 

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近所ではかなり有名な、たいそうお金持ちの1人暮らしのおばあちゃんが居たそうです。

 

そのおばあちゃんは、商店街の美容室で毎月シャンプーやカットを行なっていたそうです。身綺麗にされるおばあちゃんなのか。美容室にとっては、ほぼ定期的に通ってくださる優良客です。

 

しかしそのおばあちゃん、ある時から異変をきたします。

 

その美容室に通ってくるサイクルが月一回から、一週間に一回となっていきました。商店街ではすこし心配な声が漏れ始めます。

 

「あそこおばあちゃん、大丈夫なの?このところ頻繁にいつもの美容室に通ってきているけど。お金持ちだから詐欺などに騙されなければいいけどね」

 

認知症の疑いでしょうか?

 

まあこの時点では、若干心配する程度だったそうですが、時間の経過とともに状態はさらにエスカレート。美容室へ通う日がさらに増え、ついにはほぼ毎日の様に顔を出す状態になってしまいました。

 

商店街の皆さんは「あ〜あ〜やっぱり」と溜息をつくばかり。

 

そこで意を決して美容室の店員さんが聞いたそうです。

「おばあちゃん、ウチとしては毎日来てくれると嬉しいのですが、こんなに頻繁に来られてどうしちゃったの?」と。。。

 

するとおばあちゃんはこう答えます。

 

 

 

 

「肩が痛くて腕が上がらなくなってしまい、頭が洗えないんですよ…」と。

 

そうです!おばあちゃんは認知症でもなんでもありません。腕が上がらないから頭が洗えず、シャンプーに通っていたのです。

 

この話を聞いたとき、ビックリしました。

 

体が不自由になってくると、これまで出来ていたことが出来なくなります。介護保険がまさにこれらの使途なのですが、高齢者2人世帯・独り世帯は増えてくる中、介護保険だけでなく地域商店の中に、いろいろなサービスが求められてきます。

 

こう考えると、大型ショッピングセンターの隆盛ももう頭打ちなのかもしれない。消費者に密着している商店の方がアドバンテージあるかもしれない。このように考えると、まだまだやるべき点・貢献するスタイルが見えてくると思います。

 

このおばあちゃんの様に、どんなときに需要が突発するのか、日頃から考えておくことが大切ですよね。

 

 

だからこそ

うちも高齢者の方々に何ができるのか…を真剣に考えていきたいのです。

皆様のご商売はいかがですか?