障害者差別の解消やセクシャルマイノリティーへの対応について考える
早いものでもう一年なんですね。
おおよそ一年半前、サイトの立ち上げ準備を兼ねていわば準備運動的に書いていた、このはてなブログですが、実際にサイトが立ち上がり管理をはじめるやいなや、自分のブログを書く暇すらできない(>_<)
みなの記事をアップするだけやん・・・なんて軽く考えていたものは一瞬で打ちのめされ、サイト管理に奔走する一年間でした。
簡単そうに見えて、これ、結構大変でした。
昔むかし、リレーブログの一員で動いていたことがありましたが、あのときは投稿は自分で処理することに。管理者が全て読み、編集し、画像を選定し、アップする。この作業の大変さを改めて知ったわけです。
しかししかし、大変なことを積み重ねると良いことも起きまして、その育ててきたサイトの閲覧アクセスが大きくのびてまいりました。本当にありがたいことです。皆様のおかげでございます。
さて、今日ひさびさ自分のブログに記事を書こうと思ったのは
先日、とある勉強会で学んだ
・来年施行される「障害者差別解消法」
・企業の対応が求めらている最もホットな話題「LGBT」
この2つのことを、改めてゆっくりと考える時間があったからです。
みなさま、もうご存知ですよね!障害者差別解消法。
「障害者差別解消法」は、クリーニング業すなわち衛生分野における事業者にも、当然努力義務が課せられる重要なものです。衛生分野における事業者が障害者に対して不当な差別的取扱いをしないこと、また必要かつ合理的な配慮を行うために必要な考え方などが決められています。
対象となる障害者(障害児)は
障害者基本法第2条第1号に規定する障害者、すなわち「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能の障害がある者であって、障害および社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」です。
内閣府のホームページに詳しく載っていますが、事業者はぜひ一度でなく二度三度と読んでおくことを強くおすすめします。
さて、事業者へは努力義務となっていますが、店舗を運営している以上、一般企業よりも多くの対応を迫られる場面も出てきます。「知らない」では済まされませんよ。
そして、事業を所轄する監督主務大臣が事業別の対応指針を定めておりまして、クリーニング業などの生活衛生関係営業は、厚生労働省において対応策(ガイドライン)がまとめられております。
まだ2015年ですし、来年の4月施行前まで時間があるので騒がれていませんが、来年年明けから徐々に巷を賑わすキーワードになるのは間違いありません。
そして、「衛生事業者向けガイドライン」も、しっかりと出来上がっております。
~衛生分野における事業者が講ずべき障害を理由とする差別を解消するための措置に関する対応指針~ 平成27年11月 厚生労働大臣決定
この資料、全48ページにも及ぶものですが、先ほどすべて読破しました。
障害者差別のない社会実現へ企業として積極的に取り組み、これらを決して疎かにしてはいけないことを強く認識しました。また現代は、LGBTなどセクシャル・マイノリティーの人に対する差別撲滅も含め、来年は今年にも増してさらに企業の対応が求められている時代になると確信しています。
さて、もう一つの課題がLGBT。
クリーニング業は洋服という商品を扱っている以上、「性」とは少なからずとも関係性の深い業種です。したがって、世の中の関心の高まりと合わせて、最低限としてセクシャル・マイノリティーの基礎知識を備えておく必要がありそうです。
具体的には「LGBT」と検索をすれば出てきますが、読み物としてはこちらのサイトをおすすめします。
ココカラー
「障害」「女性」「LGBT」「外国人」「高齢者」「こども」「企業経営」「インバウンド」「ワークスタイル」「多文化共生」「ユニバーサルデザイン」などの課題を、ダイバーシティーを切り口として情報共有・議論が行われている場です。とても参考になりますので、お時間許す限りご覧ください。
日本のLGBTの比率は、7・6%=13人に1人の割合だそうです。血液型ABの構成比よりちょっと少ない程度みたいです。
これ、実際にはものすごい数です。
LGBT層で自分のセクシュアリティーを誰にもカミングアウトしたことがない人は56.8%と半数を超えており、セクシュアリティーは見た目で分からないので、「LGBTは、自分の周りには存在しない」という誤解を生みやすいのですが、実はあなたの身近にも存在するのです。
世の中の流れを考える場合
先の障害者差別解消とほぼ同レベルで、このLGBTに対する配慮などが求められてきます。
「LGBT・・・クリーニング業は関係ないでしょ・・・」なんて思っている方がいましたらそれは大間違いです。雇用していれば従業員に対する配慮も求められますし、当然、お客様に対して配慮している企業と一切配慮していない企業とでは、これから確実に差が出てきます。
社会全体で差別をなくす世の中の実現に動き出したいま。これまでの社会命題であった環境問題も大切ですが、環境問題に引き続きこちらの対応も確実に求められてきます。
電通報の記事後半に
「マイノリティーの気持ちが分かるかどうかが、企業の運命の分かれ目」とありますが
気持ちを理解する上では、知るべきことを知らないといけません。
だからこそ、2015年の年末、いまからでも遅くはありません。議論すること、企業として認識・対応することを怖がらずに前へ進めば、明るい道が開けてくると考えます。
性の多様性に対する順応・適応力
これから強い企業になるためには、この部分を磨く必要がありそうです。
しかし、なぜいまこのブログなのか。
それはクリーニング業も例外なく「募集しても全く人が来ない」そんな時代がもう目の前に来ています。障害者やセクシャル・マイノリティーだけでなく、ごく普通に「高齢者を雇用する環境とその仕組み」を整えないと、企業の繁栄のみならずその存続さえ危ぶまれるからです。
希望の大小は関係なく、すべての経営者へ問われている課題でもあります。